【施工方法の違い・費用・仕上がり】外壁塗装の吹き付けとローラーの違いとは?
投稿日:2025年12月30日
外壁塗装での塗装方法に吹き付け塗装とローラー塗装と、大きく分けて2つの工法があるのをご存知でしょうか。
それぞれの工法には独自のメリットとデメリットがあり、ご予算や仕上がりの希望などによって最適な選択は変わります。
本記事では、外壁塗装における吹き付け塗装とローラー塗装の違いを施工方法から費用、仕上がりまで詳しく解説していきます。
これから外壁塗装を予定されている方、外壁の劣化が気になってきた方は、ぜひご参考になさってください。
吹き付け塗装とは
吹き付け塗装は、スプレーガンを使用して塗料を霧状にして外壁に吹き付ける工法です。
高圧で塗料を噴射することで、広範囲を短時間で塗装できるのが特徴です。
吹き付け塗装には、エアスプレー、エアレススプレー、静電スプレーなど、いくつかの種類があります。
それぞれ圧力や噴射方式が異なり、塗料の種類や仕上がりの質感に応じて使い分けられています。
特にエアレススプレーは、高圧で塗料を直接噴射するため、粘度の高い塗料でも均一に塗装できる点が評価されています。
吹き付け塗装の最大のメリットは、その作業効率の高さにあります。
広い面積を一気に塗装できるため、工期を大幅に短縮することが可能です。
また、複雑な形状の外壁や凹凸のある部分にも塗料が行き渡りやすく、細かい隙間まで塗装できるという利点があります。
ローラー塗装とは
ローラー塗装は、ローラーという道具を使って手作業で塗料を外壁に塗り広げていく工法です。
ローラーにはさまざまな毛足の長さや素材があり、外壁の素材や仕上がりの質感に応じて適切なものを選択します。
この工法は、職人の手によって丁寧に塗り進められるため、塗料の厚みを均一にコントロールしやすいという特徴があります。
また、塗料の飛散が少ないため、周辺環境への配慮が必要な住宅密集地や、車や植栽が近くにある場合でも安心して施工できます。
施工方法の具体的な違い
吹き付け塗装とローラー塗装では施工方法について、以下のような違いがあります。
吹き付け塗装では、塗料が霧状に飛散するため、窓や車、植栽などをビニールシートで周囲を徹底的に養生する必要があります。
養生の範囲は広く、隣家への配慮も欠かせません。
また、スプレーガンの操作にも熟練の技術が求められます。
塗料の圧力、ノズルと外壁の距離、移動速度などを適切にコントロールしなければ、ムラのある仕上がりになってしまいます。
また、風の影響を受けやすいため、天候条件も気を付けなければなりません。
一方でローラー塗装では、養生の範囲は吹き付けほど広くありません。
ただし、細かい部分や角、サッシ周りなどはローラーから刷毛に持ち替えて丁寧に塗装します。
刷毛は塗料を少しずつ塗り進めるため、技術の乏しい職人だと刷毛跡が残る可能性があります。
また、外壁の素材によってローラーの種類を変える必要があります。
サイディングボード、モルタル、コンクリートなど、それぞれの素材に適したローラーを選択することで、最適な仕上がりを実現します。
毛足の長いローラーは凹凸のある面に、短いローラーは平滑な面に適しています。
仕上がりの質感の差
吹き付け塗装とローラー塗装では、完成後の見た目や触感に明確な違いが現れます。
吹き付け塗装の仕上がりは、独特の模様を作り出すことができます。
リシン吹き付け、スタッコ吹き付け、吹き付けタイルなど、さまざまなパターンがあり、それぞれ異なる質感と外観を実現します。
細かい凹凸が生まれることで、立体感のある表情豊かな外壁に仕上がります。
この質感は、従来の日本家屋に多く見られ、馴染み深いものです。
ただし、吹き付け塗装による凹凸は、汚れが溜まりやすいという側面もあります。
年月が経つと、凹部に汚れが蓄積し、美観を損なう可能性があります。
また、塗膜の厚みが不均一になりやすく、薄い部分から劣化が進行することもあります。
ローラー塗装の仕上がりは、比較的平滑でフラットな表面になります。
塗料をしっかりと押し付けながら塗るため、密着性が高く、均一な塗膜厚を確保しやすい特徴があります。
表面が滑らかなため、汚れが付着しにくく、雨水で汚れが流れ落ちやすいというメリットもあります。
費用の違い
外壁塗装を検討する上で、費用は最も気になるポイントの一つです。
吹き付け塗装とローラー塗装では、費用面でどのような違いがあるのでしょうか。
一般的に、吹き付け塗装の方が単価は安く設定されていることが多いです。
これは、作業効率が高く、短時間で広い面積を塗装できるためです。
職人の人件費を抑えられることが、価格に反映されています。
しかし、吹き付け塗装には隠れたコストがあります。
まず、塗料のロス率が高いため、実際には多くの塗料が必要になること、養生の範囲が広く、養生材料費も増加します。
ローラー塗装は、単価が吹き付けよりやや高めに設定されることが多いです。
これは、作業に時間がかかり、人件費が増加するためです。
しかし、塗料のロスが少なく、無駄なく使用できるため、材料費は抑えられます。
外壁材の種類や建物による選択方法
吹き付け塗装とローラー塗装、どちらが適しているかは、外壁材の種類や建物によっても異なります。
複雑な形状の外壁や、凹凸の多いデザインの外壁では、吹き付けの方が細部まで塗料が行き渡りやすい場合があります。
特に、装飾的な外壁や彫刻のような立体的な要素がある建物では、吹き付けが有効です。
隣家との距離が近い場合や、周辺に車や植栽が多い環境では、ローラー塗装が安心です。
近隣への影響を最小限に抑えながら、高品質な仕上がりを実現できます。
また、築年数が経過した建物で、外壁の劣化が進んでいる場合は、ローラー塗装がより適しています。
塗料を押し付けながら塗ることで、ひび割れや細かい損傷部分にもしっかりと塗料を充填できます。
外壁塗装のことならK’S CREATEへ!
吹き付け塗装とローラー塗装、それぞれに明確な特徴とメリット、デメリットがあります。
どちらが優れているかという単純な問題ではなく、建物の状況や周辺環境、予算、求める仕上がりによって最適な選択は変わってきます。
塗装業者にはお住まいの状態を調査してもらったうえで、希望内容を伝え、ベストな工法を提案してもらいましょう。
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